【FP監修】医療保険の選び方!ポイントと注意点を徹底解説!

医療保険 選び方
相談者
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いま医療保険を検討しているけど、商品ごとに内容は違うのかな?選ぶ際のポイントや注意点について知りたいな

この記事は、

  • 医療保険の種類や保障内容について知りたい
  • 医療保険を選ぶ際の注意点やポイントが知りたい
  • 病気やケガの際の公的保障や支出額について知りたい

こういった方のために書きました。

普段の生活のなかで避けられない病気やケガといったリスクに対して、民間の医療保険を検討している方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、医療保険を選ぶ際のポイントや注意点について、保険販売8年、FP2級を保有する筆者が詳しく解説します。

実際に治療を受けた際にかかる費用についても紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

医療保険とは

医療保険とは

まず、民間の医療保険とはどういったものなのか、簡単にご紹介しましょう。

医療保険では、病気やケガによる入院を対象として、さまざまな給付金が支給されます。

手術を受けたときに給付される手術給付金、先進医療を利用した際に受け取れる先進医療給付金など、複数の保障がセットになっている商品が一般的です。

なかには通院すると給付金が受け取れる保障や、三大疾病の際に大きな一時金が受け取れる保障が付けられる商品も販売されています。

いろいろなオプション(特約)を組み合わせて、自分にあった保障を準備できるのが魅力です。

健康保険と医療保険の違い

日本では国民皆保険制度が採用されています。

そのため会社員であれば健康保険(被用者保険)、自営業者であれば国民健康保険といった公的な医療保険への加入が義務付けられているのです。

一方、民間の医療保険に加入義務はなく、必ず必要になるものではありません。

医療保険の必要性

すべての人が健康保険に加入しているなかで、医療保険の必要性はどこにあるのでしょうか。

あえて医療保険に加入する理由としては、以下の2点があげられます。

  • 医療費の自己負担分への備え
  • 収入減少への備え

それぞれ見ていきましょう。

医療費の自己負担分への備え

健康保険のおかげで、医療費の自己負担は原則3割となります。

また、医療費が高額になると高額療養費制度が利用できるため、医療費の大部分を国が負担してくれるのです。

しかし、健康保険からの給付があるといっても、数万円から数十万円の自己負担が発生することもあり、気軽に支払えるものではありません。

大きな支出がある場合に備えて、医療保険に加入しておくことで、医療費の負担を軽減できるのです。

収入減少への備え

病気やケガになったときのために考えておきたいのは、収入が減ってしまうリスクです。

健康保険には、連続4日以上休業して給料が受け取れない場合に、給料の約3分の2相当額が受け取れる、傷病手当金という制度が設けられています。

一方、自営業者が加入する国民健康保険には、傷病手当金がありません。

健康保険加入者は給料の約3分の1、国民健康保険加入者は収入の全額について、備えておく必要があります。

そんなときに活用できるのが医療保険です。

医療保険から各種給付金を受け取ることで、収入の減少分を補うことができます。

医療保険を選ぶときに必要な知識

医療保険を選ぶ際に必要な知識

医療保険を選ぶ際には、社会保障や実際にかかる医療費について知っておく必要があります。

ここでは、以下の2つについて詳しく見ておきましょう。

  • 病気やケガで入院した際の公的保障
  • 入院時にかかる費用

病気やケガで入院した際の公的保障

病気やケガで入院した際の公的な保障としては、大きく3つの制度があげられます。

  • 医療費は原則3割負担
  • 高額療養費制度
  • 傷病手当金

それぞれ解説します。

医療費は原則3割負担

病気やケガで医療機関を受診した際に支払う費用は、その一部を国が負担しており、窓口で支払う必要のある医療費は、原則3割です。

健康保険でも国民健康保険でも、原則3割負担に違いはありません。

【健康保険の自己負担】

負担割合 補足
6歳~69歳 3割 追加で助成のある自治体もある
6歳未満
(小学校入学前)
2割
70歳 ~74歳 現役並み所得者は3割
75歳以上 1割

 

自治体によっては、さらに負担を少なくするために、独自に助成制度を設けている場合があります。

また、加入しているのが健康保険組合の場合、付加給付を受けられる可能性があります。

高額療養費制度

医療サービスの窓口負担は原則3割になりますが、それでも元の医療費が高額になる場合に備えて、高額療養費制度が設けられています。

高額療養費制度は、同一月の自己負担が一定額を超えると、その越えた額があとから払い戻される制度です。

仮に、医療費が月に100万円かかったとしても、自己負担は9万円程度におさえられます。

【参考:高額療養費の給付例】

  • ひと月にかかった医療費:100万円
  • 健康保険の適用で窓口負担3割:30万円
  • 高額療養費制度での自己負担額:8万7,430円
    (= 8万100円+(100万円-26万7,000円)✕ 1%)
  • 払い戻しを受けられる額:21万2,570円
    (=30万円-8万7,430円)

いったん窓口で自己負担分の30万円を支払う必要があります※が、申請を行うことで後日、21万2,570円の払い戻しを受けることができます。

さらに、1年の間で3月以上高額療養費の支給がある場合、4月目以降の負担は4万4,400円に軽減されます。

※限度額適用認定証を提出することで、最初から高額療養費制度が適用された負担額にすることも可能

注:年収約370万円~約770万円の場合で計算(被保険者の年収によって払い戻しを受ける額は増減します)
注:1日~末日をひと月として計算
参照元:全国健康保険協会

傷病手当金

傷病手当金は、病気やケガなどで働けず、給料が受け取れない場合に支給される健康保険の制度です。

支給を受けるためには4つの要件があります。

【傷病手当金の給付要件】

  1. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  2. 仕事に就くことができないこと
  3. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  4. 休業した期間について給与の支払いがないこと

1日あたりの支給額は、以下の式により計算されます。

【傷病手当金の支給額の計算式】

支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 ✕ 2/3

支給を受けられる期間は最長で、支給を開始した日から通算して1年6ヵ月です。

なお、傷病手当金は国民健康保険にはありません。

入院時にかかる費用

次に入院時にかかる費用について見ていきましょう。

主な費用は以下の4つです。

  • 医療費
  • 差額ベッド代
  • 食事代
  • 生活用品・その他

医療費

診察費、検査料、薬剤費などが主な医療費とされ、手術やリハビリのための費用なども含まれます。

健康保険からの給付により窓口で支払う必要がある費用は、原則、医療費の3割です。

3割でも医療費が高額になる場合は、高額療養費制度を利用することで、一定額の払い戻しを受けることができます。

差額ベッド代

差額ベッド代は、入院時に大部屋以外の部屋を利用する際にかかる費用のことです。

健康保険の対象にならないため、全額自己負担となります。

【差額ベッド代の平均額】

1人部屋 8,018円
2人部屋 3,044円
3人部屋 2,812円
4人部屋 2,562円
平均 6,354円

※1日あたりの平均額
※厚生労働省-中央社会保険医療協議会総会(第488回)「主な選定療養に係る報告状況」令和元年7月 のデータ をもとに作成

プライバシーが気になる方は、医療保険の検討の際に、個室代を考慮することをおすすめします。

食事代

入院した際の食事代も、全額自己負担となります。

1食460円、1日あたり3食で1,380円が必要です。

入院が長期化すると大きな負担になることが考えられます。

また、病気によっては特別食が必要となり、通常よりも食事代が高くなることがあります。

生活用品・その他

入院時に必要となる日用品の購入費用も、チェックしておく必要があります。

例えば、以下のようなものです。

  • パジャマ
  • 洗面・入浴用具
  • テレビカード代
  • 雑誌代 など

これらはすべて自己負担となります。

必要なもの必要でないものをリストアップしておくと、万が一の際に慌てずにすむのでおすすめです。

医療保険は保険期間と保険料払込期間を選ぶ

医療保険はまず保険期間と保険料払込期間で選ぶ

ここからは、医療保険の選び方について、具体的に見ていきましょう。

医療保険への加入を検討する際は、まず、以下の2つを決める必要があります。

  • 保険期間:定期保障タイプと終身保障タイプ
  • 保険料払込期間:有期払いと終身払い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

定期保障タイプと終身保障タイプ

定期保障タイプは、5年や10年など一定期間のみ加入するタイプの医療保険です。

期間経過後に保障がなくなってしまいますが、更新することで継続して加入できます。

一方、終身保障タイプは、保障が一生涯にわたって続く医療保険です。

一度加入すれば保障が途切れることがないため、定期保障タイプのように更新する必要もありません。

次から、定期保障タイプと終身保障タイプのメリット・デメリットについて、簡単にまとめていきます。

定期保障タイプのメリット

  • 終身保障タイプに比べて保険料が割安
  • 更新時期に合わせて保障の見直しができる
  • 自身の状況に合わせた契約プランが組みやすい

定期保障タイプは、終身保障タイプの医療保険にくらべて、保険料負担が小さく済みます。

保険料が安くすむ理由は、終身保障タイプとは異なり、高齢になった際の病気リスクを考慮せずに保険料が決定できるからです。

また、更新があることで定期的に保障の見直しができ、見直し時の医療事情を考慮した最新の保障に加入できます。

保険料負担が小さく済むため「貯蓄ができるまで」、「事業が軌道にのるまで」のように、自身のライフプランに合わせて加入できるのも大きな魅力でしょう。

定期保障タイプのデメリット

  • 更新のたびに保険料が上がる
  • 長期加入なら終身保障タイプの方が割安になる場合がある
  • 更新年齢に上限がある

保険料負担が小さい点が魅力の定期保障タイプですが、更新するたびに保険料が上がるのがデメリットです。

保険料は更新時の年齢で再計算されるため、更新を続けると高額になってしまいます。

そのため、若い時期に加入した終身保障タイプの方が、保険料が安くなる可能性があります。

さらに、定期保障タイプには加入年齢に上限があり、一定年齢(80歳が多い)を超えると更新できなくなる点には注意が必要です。

傷病リスクが高くなる高齢時に保障が受けられないのは、大きなデメリットだといえるでしょう。

終身保障タイプのメリット

  • 一生涯にわたって保障が続く
  • 年齢が上がっても保険料は加入時のまま
  • 有期払いが選択できる

終身保障タイプは、その名のとおり保障が一生涯にわたって続く医療保険です。

一度契約すると定期保障タイプのように更新する手間がなく、保険料も契約時のまま加入できます。

収入がある現役時代の間に保険料を払い切り、引退後は負担なく保障を受けられる有期払いが選択できるのも魅力です。

終身保障タイプのデメリット

  • 若い時期は定期保障タイプにくらべて保険料が割高
  • 保障の見直しがやりづらい
  • 医療事情の変化に対応できない

終身保障タイプの医療保険は、高齢になった際の病気リスクも考慮したうえで保険料が決定されます。

そのため、若い時期は定期保障タイプの医療保険にくらべて保険料が割高です。

また、更新がないため、意識していないと保障の見直しがやりづらいというデメリットもあります。

そして、保障が加入時のままになってしまうので、医療事情の変化に対応できない点にも注意が必要です。

加入時と30年後とでは、医療事情が違ってくるはずです。

一生涯の保障は魅力的ですが、若い時期に加入した保障が使えない、保障額が足りないといった事態が発生する可能性があります。

有期払いと終身払い

次に保険料の払込方法で医療保険を選んでみましょう。

保険料の払込方法には、以下の2つがあります。

  • 有期払い:一定期間で保険料をすべて払い終える方法
  • 終身払い:加入期間中ずっと保険料を払い続ける方法

有期払いのメリット・デメリット

有期払いでは、たとえば「20年間」や「60歳まで」のように、一定期間ですべて払い終えることで、それ以降、保険料の負担なく保障を受けることができます。

保険料負担がなくなるため、退職後の収入減少に合わせた保険設計が可能です。

一方、終身払いにくらべて、月々の保険料が割高になるデメリットがあります。

また、有期払いは終身保障タイプしか選択できない点も、覚えておきたいポイントです。

終身払いのメリット・デメリット

終身払いは、生存している限りずっと保険料を払い続ける方法です。

支払期間が有期払いにくらべて長くなるため、月々の保険料負担が小さくなっています。

一方、退職後も保険料を支払わなくてはいけないため、計画的に加入することが必要です。

生存期間が長くなるほど総支払額が増えることから、有期払いよりも保険料負担が大きくなる可能性もあります。

医療保険の保障内容と選ぶときのポイント

医療保険の保障内容と選ぶときのポイント
相談者
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医療保険にはたくさんの保障があるけど、それぞれの保障で選ぶポイントや注意点はあるのかな?

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

そこでここからは、以下の医療保険の保障について、選ぶ際のポイントや注意点を詳しく解説していきます。

  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 通院給付金
  • がんについての保障
  • 三大疾病についての保障
  • 女性特有の病気についての保障
  • 先進医療特約
  • 保険料払込免除特約

入院給付金

入院給付金は、医療保険の基本となる保障で、入院1日あたりの給付金額(例:日額5,000円)を設定します。

入院すると「給付金日額 ✕ 入院日数」分が支払われる仕組みです。

入院給付金のポイント

近年では短期入院が主流のため、1日でも入院すると5日分や10日分がまとめて支払われる商品を選ぶとよいでしょう。

入院給付金は、1回の入院での給付日数に上限が設けられている(最大60日など)ことが一般的です。

一方、がんや脳血管疾患など大きな病気にかかった際に、支払限度額が無制限となる商品も販売されています。

大きな病気が気になる方には、限度額無制限の商品がおすすめです。

手術給付金

手術給付金は、病気やケガで手術を受けた際に支払われる給付金です。

入院給付金日額をベースに、一定の倍率をかけた金額が給付されます。

入院をともなう手術か外来での手術かによって、給付金の額に差がある商品が一般的です。

手術給付金はどのような手術が対象になるかによって、以下の2つに別れます。

  • 公的医療保険に連動したタイプ
  • 保険会社所定の89種類(88種類)の手術を対象にしたタイプ

手術給付金のポイント

現在の主流は公的医療保険連動タイプで、89種類タイプは古い保険でよく見かけます。

公的医療保険連動タイプは、約1,000種類の手術に対応しており、どの手術が対象になるのか分かりやすいのが魅力です。

89種類(88種類)タイプは対象になる手術が少なく感じますが、実際には600種類ほどの手術に対応しています。

一見すると、公的医療保険連動タイプに魅力を感じますが、給付額の面で89種類タイプを選ぶのもひとつです。

大きな手術になると89種類(88種類)タイプのほうが、高額な給付金を受け取れる場合があるからです。

通院給付金

通院給付金は、病気やケガで通院すると支払われる給付金です。

ただし、すべての通院が対象になるのではなく、入院給付金が受け取れる入院をした後の通院のみが対象となります。

通院給付金のポイント

近年では、大きな病気でも日帰り入院で手術が行われるなど、入院期間は短期化傾向です。

交通費や飲食費、宿泊費など、通院には意外と費用がかかる場合もあり、大きな出費になります。

入院に関する保障だけでは給付金が十分に受け取れなくなるため、通院給付金を付けておくのはおすすめです。

一般的な商品では、退院後180日以内で最大30日分の通院が保障されます。

通院保障に力を入れている保険会社では、入院前の通院が保障される場合もあるため、いろいろな商品をチェックしてみるとよいでしょう。

がんについての保障

医療保険には、がんに対しての保障を追加することもできます。

例えば、以下のようなオプションです。

  • がん診断給付金:がんと診断されると一時金(例:100万円)が受け取れる保障
  • 抗がん剤治療給付金:抗がん剤治療を受けた際に給付金が受け取れる保障

わざわざがん保険に加入しなくても、がんに対する保障を手厚くできます。

がんの保障のポイント

がんの保障を検討する際は、以下の3点をチェックしましょう。

  • 上皮内がんも対象になるか
  • 再発・転移も対象になるか
  • 給付金の給付頻度はどれくらいか

がんが保障されるとはいっても、上皮内がん(悪性新生物になる前のがん)が保障されない商品があります。

また、がんの再発・転移が対象になっているかも要チェックです。

一度に大きな額が受け取れる診断給付金は「給付は2年に一度」など条件があるため、加入前に確認しましょう。

三大疾病についての保障

医療保険にセットできる三大疾病の保障としては、以下の2つがあげられます。

  • 三大疾病入院一時金:三大疾病で入院すると一時金(例:100万円)が受け取れる保障
  • 入院給付金の無制限特約:三大疾病の際の入院給付金支払回数を無制限とする保障

三大疾病の保障のポイント

三大疾病の保障を追加する際の注意点は、保障対象となる三大疾病の範囲が商品によって異なる点です。

【対象となる病気の例】

A社 B社
がん 悪性新生物 悪性新生物
+上皮内がん
心臓 急性心筋梗塞 心疾患
脳卒中 脳血管疾患

 

悪性新生物は上皮内がんが進行したものなので、B社では進行前のがんも対象です。

急性心筋梗塞は心疾患に含まれる病気で、同じように脳卒中は脳血管疾患の中に含まれます。

そのため心臓と脳の病気についても、B社のほうが保障範囲が広いことになります。

上記は一例ですが、大手の保険会社のものでも、他社にくらべて保障範囲が狭くなっている商品を見かけるので、注意が必要です。

女性特有の病気についての保障

医療保険の保障のなかには、以下のような女性特有の病気を保障する女性疾病特約も用意されています。

【女性疾病の例】

  • 乳がん
  • 卵巣がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮筋腫
  • 鉄欠乏性貧血
  • 妊娠・出産時の異常分娩
  • 流産、早産 など

女性疾病特約では、これらの病気にかかった場合、通常の保障に上乗せして給付金が支払われる仕組みです。

どの保険会社の商品も、女性特有の病気のほとんどが保障されます。

女性疾病の保障のポイント

女性疾病の保障は、保険会社によって特色のある商品が目立ちます。

例えば、出産した際の祝い金や不妊治療を受けたときに給付金が受け取れる商品です。

また、給付金を一時金で受け取れる商品も増えており、近年、入院が短期化している背景をふまえると、魅力のある商品だといえます。

女性の場合、女性特有のがんに罹患するリスク※が、20代後半以降、急に高まります。

万が一の際に備えて、早めに保障を検討しておきましょう。

国立研究開発法人国立がん研究センター「全国がん統計2019年」

先進医療特約

先進医療とは、厚生労働大臣が認めた高度な医療技術を用いた療養その他の療養のことです。

最先端の医療技術に健康保険を適用すべきかを評価するための制度なので、施術を受けても健康保険からの給付はありません。

先進医療の体表的なものには、がんに対する重粒子線治療や陽子線治療があり、費用は約300万円です。

高額な費用が全額自己負担になるため、万が一の際に先進医療を受けたいと思われる方は、先進医療特約に加入することをおすすめします。

先進医療特約のポイント

先進医療特約では、先進医療を受けた際の技術料が全額保障されます。

医療機関への交通費や宿泊費もかさむことから、技術料以外の費用も保障される商品を選ぶのがポイントです。

交通費、宿泊費については、一時金払いになっている商品と実費払いになっている商品があります。

数週間にわたって宿泊が必要になる場合もあるため、実費払いの商品を選ぶと安心です。

先進医療を受けることは稀ですが、治療の選択肢が広がるため、加入しておくとよいでしょう。

保険料払込免除特約

保険料払込免除特約は、保険会社が定める一定の状態になると保険料が免除される特約です。

免除になった場合、保険料を支払わなくても各種給付金を受け取ることができます。

保険料払込免除特約のポイント

保険料払込免除特約を付ける際の注意点としては、対象となる「一定の状態」が保険会社ごとに異なることです。

【「一定の状態」の例】

  • がんと診断された
  • 脳血管疾患(脳卒中)で入院した
  • 心疾患(急性心筋梗塞)と診断後、60日以上働けない状態が続いた

がんと診断されるだけで免除される商品もあれば、入院や60日以上の労働制限が必要になる商品もあります。

また対象となる病気も、ある臓器に関連する病気すべてが対象になる場合もあれば、特定の病気しか対象にならない場合もあり、保険会社により条件が異なっているのです。

そのため、保険料払込免除特約を付ける場合には、免除になる条件をよく確認しましょう。

まとめ|医療保険の加入・見直しは、いろいろな商品を比較しよう!

この記事では、医療保険を選ぶ際のポイントや注意点を解説しました。

あらためて記事の内容を振り返ってみましょう。

【医療保険を選ぶ際のポイント】

  • 医療保険は万が一の際の治療費と収入減少に備えるための商品
  • 公的保障があることを前提に保障内容を考える
  • 重視する保障を最初に決めてから商品を選ぶ
  • 保険会社によって保障が異なるため、複数の商品を比較する

医療保険は商品によって保障内容が異なるため、しっかり比較することが大切です。

比較する際は、まず、自身がどんなリスクに備えたいのかを明確にしましょう。

備えたいリスクを明確にして医療保険を検討ことで、自分にピッタリな商品にたどり着けます。

最後に、医療保険の比較をする際には、ネット系や外資系の生命保険会社の商品も見てみましょう。

コストパフォーマンスの良い商品に出会えるはずですよ。

それでは今日はここまで。

また次回もよろしくお願いします。